和の心 wanokokoro

感謝を「すみません」で表す日本人の心

あなたが日本に来たことがあるなら、

日本人の口から一度は「すみません」という言葉を聞いたことがあると思います。

実際は一度どころではないでしょう(笑)

 

みなさんも知っての通り、「すみません」には ”I’m sorry” と ”Excuse me” の意味があります。

そしてもうひとつ、”Thank you”。

全部で三つの使い方があるんです。

 

でも、”Thank you”として使う「すみません」は日本人の間でも時々議論になります。
「すみません」をネガティブに感じる人もいて、感謝を伝える場合には「すみません」より「ありがとう(ございます)」を使ったほうがいいと考える人もいます。「ありがとう(ございます)」を使ったほうが単純に感謝の気持ちだけを表せてポジティブな印象が強いのかもしれません。

でも実際には「すみません」と「ありがとう(ございます)」は微妙な使い分けがあるんです。

そこでちょっと例を出してみます。

①あなたは道で財布を落としました。知らない小さな女の子がそれを拾って手渡してくれました。

②あなたは道で財布を落としました。知らない年上の人が財布を拾って手渡してくれました。

③あなたは道で財布を落としました。知らない同い年ぐらいの人が財布を拾って手渡してくれました。

友達が旅行のお土産をくれました。

⑤あなたの大学の教授が旅行のお土産をくれました。

 

あなたは①~⑤の状況で、何とお礼を言いますか。

①「ありがとう」

②「すみません」か「ありがとうございます」。あるいは両方。

③「すみません」か「ありがとうございます」。あるいは両方。

④「ありがとう」

⑤「すみません」か「ありがとうございます」。あるいは両方。

すべての人が同じように使うわけではないですが、たいていはこのように使い分けるのではないでしょうか。
自分より年上の人(あるいは地位の高い人)や初対面の人(あるいはあまり親しくない人)に「すみません」を使うことが多いです。「私のためにあなたの手を煩わせて申し訳ありません」という気持ちが含まれる「すみません」には敬意の度合いがより強いようです。

 

日本語には日本人の心の機微を表すための様々な使い分けがあります。
言葉の使い方はどんどん変化しますから、これから感謝を表す言葉がどのように変わるか分かりません。でも今は、感謝を伝えるために「すみません」を使う場面がたくさんあると思います。
もちろん、「すみません」を使わず「ありがとうございます」だけでも十分な敬意と感謝を表現できますから、心配無用ですよ^^。

 

単語 よみがな 意味
 印象  いんしょう  impression
 微妙な  びみょうな  subtle
 煩わせる  わずらわせる  to bother
 敬意  けいい  respect
 度合い  どあい  degree
機微  きび  subtlety

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♡Even if you don’t take my lessons, feel free to send your comments^^

 

 

 

 

 

 

 

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